River Surface
Caption
墨流しは日本古来の伝統芸術で、千年以上もの歴史を持つ。その起源は、川の水面に墨をおとし、流れによってうまれる模様の変化を楽しんだ、9世紀頃の宮廷遊びと言われている。 River Surfaceは、渋谷川を用いて行った墨流しの模様を和紙に転写する。渋谷の谷地に形成され地域の農業や生活に重要な役割を果たしていた渋谷川は、都市の発展と共にそのすがたは次第に変わり、その多くの部分が暗渠化された。水面は、都市空間の効率的な利用という目的のために失われ、市民の記憶からも忘れ去られることになった。しかし、暗渠となった現在でも、渋谷川の源流にはなお流れや池が残され、水が絶え間なく湧き続けている。かつて川へと注ぎ、人々の暮らしを支えてきた水は、いまもそこに確かに存在している。渋谷という都市の地下を流れ、日々の生活を支えていた川の姿を、私たちは想像することができるだろうか。
Detail
- Year: 2024
- Media: Ink on Washi Paper, 198 x 98.5 cm
- Credit: Taito Fushimi
- 発表場所: OPEN ART -渋谷アンデパンダン展-, 渋谷区役所本庁舎 1F (2024.08.08 - 08.22)